「管見(其の三):“新生”国立競技場について(工事過程編)」

 






         管見(其の三):工事過程編 “見せて魅せる”
                    




    
           
        不破博志一級建築士事務所 東京都知事登録 第54998号
             一級建築士 不破博志 大臣登録 第331569号







         『“新生”国立競技場:見せて魅せる工事過程』


「見せて魅せる」とは『シンプルなものは造る過程も美しいということ』であります。

東京タワー、スカイツリーなどは必然的にそのような「見せて魅せる」という工事過程を通りましたが、今回あえて「見せて魅せる」を提言するのは、お迎えする立場の我が国民が一丸となりやすいだけでなく、海外から見ても、我が国民が一丸となっていることを感じていただけると考えるからです。


まずは、観客席および屋根をイメージして申し上げますと、我が国の「見せて魅せる」は構造美からのアプローチとなる為、自ずと目が洗われるデザインとなり、伝統木構造にみられる「構造即意匠という我が国の建築美」の新たな1ページを開いていく気概が産まれるはずであります。

次に「レガシー(遺産)となる部分」の「見せて魅せる」についてもご提案させていただきます。
アスリートのアプローチと聖火台は、管見(其の二)でも記した通り、この競技場デザインの「背骨」であり、「遺産」として、永代に渡って遺す(のこす)部分であります。
そのため、保存修復が可能な事が証明されている我が国の伝統構法を基本に据えております。

①アスリートのアプローチは、石積み・石垣が良いと考えております。
神宮の森が競技場に吸込まれる部分でもありますので、神宮の森と相性の良い伝統工法として、石積み・石垣を提案します。
石積み工事中、職人には法被(はっぴ)を着ていただき、石を積んでいる様子や進捗具合をメディアや現場で披露することができますと、現場が活気づくと考えます。


②聖火台を支える部分は、伝統木構造が良いと考えます。
伝統木構造の聖火台は、おそらく史上最高の部類に入る高さとなりますので
「先人の智慧と現代の技術力の詰まった日本の伝統木構造」となり、日本人にとっても新しい挑戦となると考えます。
上棟の様子を映像配信も含め可視化します。最先端の伝統木構造に支えられて「燃えあがる聖火」をみる日が待ち遠しくなる方が増えることが期待できると存じます。




● 結び

再コンペの「業務要求水準書」を見ますと、国交省の技術提案入札ですので、今回の提案書作成の主題は、デザインよりも、工期・予算であります。時間的制限も加味しますと、現実的には、点数獲得の為の提案書作成に習熟し、常に高得点を出して多くの案件を受注している大手ゼネコンが絶対の中心軸です。ですので、もしも有名建築家と協働の場合「そのビッグネームとなるべくお金のかからない表層のデザインだけ」を求めることになってしまうのかも知れませんが、我が国らしさのある賢明な案がでることを切に願います。

そもそも「胸を張る」展開ではありませんが、少なくとも我が国民が「気を張る」展開、そして自然と国民世論からの後押しがうまれる展開を産む事業となることを切に願います。




最後までご高覧いただきましたこと、御礼申し上げます。
稚拙で不躾な文章はお許しくださいますと幸いです。
有難う御座いました。
                                 
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by fuwahiroshi | 2015-09-02 21:04 | 想々  

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