カテゴリ:フィールドワーク( 46 )

 

樹への禮儀・・・:切り旬と乾燥方法など

樹齢何十年という樹が倒れるときの音をお聞きになった事はありますでしょうか?
様々な感情も産まる中々言葉では言い表すことのできない音です。
ただ言える事は、
伐採に立ち会うと「樹を良い形で使う事が大切な禮儀」と感じることです。

樹齢何十年何百年と培ってきた樹を良い木材として家屋に活かすために、
長野某所で樹の伐採をして参りました。

ところで
「良い木材」とはどういうものでしょうか?

それは
1)割れにくい、曲がりにくい、ねじれにくい
2)粘りがある
3)腐りにくい、カビが生えにくい、雑菌が湧きにくい
4)木肌の色艶が美しい
5)香りが豊か

そのために、樹を伐採する時期、樹を倒す方向、樹の乾燥の技術などの「智慧」があります。
樹々に対する「禮儀」とも言えます。
なんにおいても「時・処・位」というものがあるように、
良い木材として、樹を伐採するにも「時・処・位」があります。
国土が育てた樹々を良い木材として活用するための一端をご紹介します。

 其の一)切り旬について
   11月、12月、1月の新月の直前の数日間に伐採する。
   今回は新月の3日前に伐採しました。
   新月の直前は、水が比較的下がっているため、導管に水分および養分が少ない。
   そのため、乾燥時、木が割れにくく、カビが生えにくく、腐りにくい。

 其の二)乾燥方法について.1
   枝葉をつけたまま、春まで「葉枯らし乾燥」する。
   すると、導管内に残った水分および栄養分を葉っぱがもっていく。

 其の三)乾燥方法について.2
   製材後は、日さらし風さらしでないところで、天然乾燥する。
   製材後、強い陽や強い風に当てると表面乾燥のみが進み、割れの原因となる。
   外面も内側もゆっくり乾かしていくのがよい。

以上がすべてではありませんが、先人から伝わる智慧の一端であります。
先人が、商売のために行ってきたことではなく、樹に対する「禮儀」、樹を大切に使いたいという「心」として行ってきた事と思っております。

家屋のためにも、住む人のためにも「良い木材」は大切な要素と考えておりますので、
設計と併せて、樹の伐採からできる体制でおります。

来年早々の新月直前にも、伐採を行います。

家屋建立において樹の伐採から立ち会えることは、とても素晴らしい経験と思います。
このような試みが、さらに全国に広がっていく事を祈ります。


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山の勾配や搬出の条件に見合ったので、「谷側」に倒した。



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年輪を数える
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トレーサビリティを確保するために「伐採場所、伐採時期、倒方向、伐採者、現認者、樹種、樹齢、長さ、太さなど」を記録する



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倒したときの「勾配」も記録する。



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夕日と山々



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朝日があたった山々
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by fuwahiroshi | 2015-12-22 14:41 | フィールドワーク  

想々・・・:初釜

本日、縁あって、初釜に参加させていただきました。
皆様、お茶をたしなむ方は、物腰もやわらかで所作も美しく、惚れ惚れいたしました。
毎度のことですが、自分の「がさつ」さに凹みます。

さて、一言で
「茶道は総合芸術」
あらためて認識させていただきました。

四季の中に息づく、庭と建築と人ともの・・・。
人を含む「全てへの関心と心根」が凝縮された空間と時間でありました。

「心根」といえば、
日本人は、物を誉めるときのみならず人を誉める時も「心根がいいね」といいますから
質素であろうが、煌びやかであろうが関係ないのです。
(以前、心根については、http://fuwahirosi.exblog.jp/19819511/で考察)

また余談になりますが、
「床柱と炉」の本義は、
「床柱をご神木に見立て、人が火を囲み。そこに神をお迎えする、という祭祀の一端」
と伺ったことがございます。
茶室に感じる「清々しさ」は、この概念を形式化したところにあるとも思いました。

本日は、誠に勉強になりました。
ありがとうございました。

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by fuwahiroshi | 2015-01-25 18:50 | フィールドワーク  

見学会:産業廃棄物の中間処理場

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昨年の夏頃のことになりますが、
「クワバラ・パンプキン」という
建築の解体工事から生じる「産業廃棄物の中間処理場」の見学会に行かせてもらったことがありまして、いまだに心に留まっていますので、ご紹介させていただきます。



◎石膏ボード
現在の一般建築に欠かせなくない「石膏ボード」
1)クロスが施工させたものは、
  人の手によってクロスを剥がして、石膏ボードは再利用に回せる。
2)左官材が施工されたものは、石膏ボードから剥がせないため、
  埋め立て処理となる。

,左官材は、土に還っていないことがわかる・・・・
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◎分別
畳、レンガ、陶管、ブロック、鉄管、板金、紙類、ガラ袋、クロスなどなど
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◎塩ビ管
排水に用いる塩ビ管も、菅の中をきれいに洗って、
再利用するのだそうだ
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◎コンクリート
コンクリートガラは、細かく粉砕され、再利用に廻す。
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◎木材
燃料として、チップ加工されていた。電力会社が買って行く。
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◎汚泥
竹小舞を組んで、壁に塗られた「土」。
本来ならば、土に還すことができる素材・・・。
ところが、中間処理場において、今の法律では、
「汚泥扱い」となり、埋め立て処理となっている。
ただし、自身の敷地内において土に還すことは、合法。
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◎混載されたゴミ
現場において、十分に分別されないで、トラックに混載された廃棄物は、
ここで、人の手によって丁寧に分別されていた。

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全般をとおして、非常に丁寧に仕事をされていて、感激しました。
                              見学後、レクチャーも受けました。
最終処分場の受け入れ場所がないことが、問題になっているとの話を聞きました。
そして、埋め立て後の管理に関しての問題があるように見受けられました。



一見百聞以上。
建築設計をするに当たって、思うこと・・・。

建築廃材処理による土壌汚染・空気汚染を考えると、
あらゆる素材が土に還って、分解されたり、無害であることが
建築の構法においては、重要な根本原則である。


建物は
物差しで測って造りますが、
その価値は
志しで測るものであります。

建築家と建主と造り手の
簡素な形での美意識の結束が、さらに高い価値を産むということでしょう。

価値が下がる「もの」に溢れた時代ですが、
以上は、価値が上がる「もの」をこしらえる前提条件と想々・・・。










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by fuwahiroshi | 2014-10-20 17:01 | フィールドワーク  

京都 〜圓通寺〜

京都散歩。

これも為田先生の紹介で、圓通寺へ。

「岩」の3分の2は、土の中に埋まっている本格庭。

寺院の庭によくある説教くささもなく、
借景のスケールの大きさも相まって、身に染み入るような庭でした。

高さを座った目線に揃えられた生垣も、
50種以上の木で構成されていて、退屈さ感じませんでした。




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by fuwahiroshi | 2013-12-18 17:22 | フィールドワーク  

京都 〜松向軒〜

京都散歩・・・

為田先生の紹介で、松向軒へ。

好みでした。

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by fuwahiroshi | 2013-12-18 17:09 | フィールドワーク  

三渓園 〜聴秋閣〜

今回の三渓園散歩、
目に飛び込んできたののは、聴秋閣でした。

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by fuwahiroshi | 2013-12-18 16:37 | フィールドワーク  

細い木を束ねて、しなやかな木造へ

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建築は、大自然の中に建つ

それゆえ、非常に複雑な力がかかる

また
同じようにに、人間も大自然の中に立つ

骨格を支える筋肉、
これが太く硬いと、怪我をしやすい。
細くてしなやかだと、少々傷がついても、機能する。
(メジャーリーガーのイチローも太い筋肉を付けないようにしているようだ・・・)



伝統構法というと、太くて長い材を思い浮かべる。
ある断面寸法超えることで、大自然の動きに耐えてきたのだ。

ところが
現代、太くて長い材料を手にすることが様々な要因で、困難になってきている。

さあ、これをピンチと考えるか、それとも機に出逢ったと考えるか‥‥

機であるとしたら、
しなやかな日本建築を進化させる機である。
つまり、「細い材のしなやかさ」という特性を活かす機・・・

この度、伝統木構の会が、細い木(基本三寸角)を束ねて、
しなやかな木造建築の一案を考案した。

有難くも、今回その建設に大工として、建前に関わらせていただいた。
体感できたことが有難かった。


以前、滋賀県で経験した『挟み梁構法』を筆頭に
しなやかな木造建築という、新しい日本建築の幕開け時代として捉えていくべき、
と想々・・・


明日より、12月26日まで、
新宿、ozoneデザインセンターで「南信州の木の家と暮らし展」
が行われており、そこに実際の建物が展示してある。

設計は、株式会社 矢沢設計。
施工は、株式会社 健組。

余っている間伐材の有効利用などというネガティブな、
その類のものでは決してない。

志ある職人の手間を要するが
日本人が日本人としての生活を育むのには、その心ある手が必要不可欠!
此処の所、要再考と想う・・・


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by fuwahiroshi | 2013-12-17 19:08 | フィールドワーク  

matohu にて「これからを暮らす」展


度々、当事務所のブログにも登場する学生時代からの友人の主宰する服飾のブランド、
「matohu(まとふ)」のイベントのご紹介です。


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http://www.matohu.com/news/2013/11/art_antique_masa_matohu.html
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毎年好評の京都の若手骨董商MASA氏を迎えた『これからと暮らす』展Vol.3を
matohu表参道本店で開催いたします。
MASA氏は、古い道具や器などを現代の生活に活用することで定評があり
その感性は骨董にとどまらず、近年は生活空間のしつらえまでに及んでいます。
「昔の人の作った道具やフォルムの美しさを自分たちの感性で選びだし、これからも新しく使い続けることは、生活を楽しくする大人の遊びです。」と提案するMASA氏。
アンティークの食器や酒器、見立ての花入れやガラス器など
MASA氏の鋭い視点で選ばれた道具達がmatohuのショップで展示販売されます。
matohuの美意識と共鳴する「衣・食・住」のコラボレーション
『これからと暮らす』展。
5日間の会期中はMASA氏本人も在店予定です。
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会期: 2013年11月21日(木)〜25日(月)
時間: 11:00〜20:00 (ただし最終日は19:00まで)
場所: matohu表参道本店


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本日、小生も表参道matohuで開催中の「これからを暮らすvol.3」にお邪魔いたしました。

1500年前の土製の繊細な器にさされた一輪の花、永遠と一瞬の競演、見事でした・・・・

Masa氏の、暮らしを楽しむ姿勢、そして感性を感じてくださると幸いです。

ぜひぜひ、足を運んでくださいませ。
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by fuwahiroshi | 2013-11-21 19:58 | フィールドワーク  

師範のお話

また
師範のお話。

武道の達人は、

「いくさをできない」のではなく、
「いくさをしない」のであって、

今の日本国は、「いくさをできない国」・・・

心身ともに鍛錬し、達人になり
「いくさをしない国」へ
進むのが筋ではないか・・・・と。


確かに、
「できないから、しない」

「できるけど、しない」
は違う。

とても大切な違いと心得た。
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by fuwahiroshi | 2013-09-10 18:50 | フィールドワーク  

平成24年:桜

 
  川面に映る 咲く桜
  川面を流れる散る桜
  
  天 と 底 が 映る

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by fuwahiroshi | 2012-04-09 18:46 | フィールドワーク